BattleWhip IM 511B【スペック】

ヤマガブランクスのイカメタルロッド、バトルウィップの2025年追加モデル「BattleWhip IM 511B」のレビューです。
15号~50号まで幅広く対応するショートレングスのロッドで、潮が飛んでいて40号以上を背負うような状況でも操作性を損なわず、積極的にアタリを掛けていくロッドです。
モデル | 全長 | 仕舞寸法 | 自重 | 鉛負荷 | ライン | 継数 | ガイド | 適合リール |
BattleWhip IM 511B | 1804mm | 928mm | 97g | MAX 50号(185g) | PE 0.4~0.8 | 2pcs(逆並継) | SiC-SステンフレームK+SiCステンフレームLDBガイド仕様(Fuji) | D社 100~200 / S社 100~200 |
どのようなロッドか?【結論】

軽い号数から重い号数まで、どのウェイトで使ってもレスポンスよく快適に操作できる、短くて取り回しの良いロッドです。
ブランクスは柔軟でしなるように曲がり、60号を激流でシャクっても上手く負荷を分散させている印象でした。
個人的にですが、このロッドの使い所は、「50号前後を使う急流の時に操作性を維持しつつ、ティップ見て目視でアタリをとる時」「15~30号程度までの軽いウェイトを使用して手感度で軽快にアタリを取っていく時」にマッチするロッドだと思いました。
それでは、詳しく解説していきます。
目感度のロッドか?手感度のロッドか?

ティップを見て目でアタリを取ることを重視している人は、このロッドは最善の選択ではありません。
目視に関しては、このロッドは40号以上で真価を発揮するロッドで、それ以下の号数ではティップの張りが強く、ティップの枝垂れ具合が足りないと思います。
個人的にティップは十分に枝垂れている方が、目視でのアタリ感度は高いと思っています。極端な例として、シマノのウキウキトップなど、グラス素材のティップがそうです。
当然、軽い号数でもティップを見てアタリは取れるんですが、シビアなアタリを拾う時は、それ用に作られた他のロッドに感度で大きく負けます。

では手感度はどうか?
個人的には手感度でアタリを取るときというのは、グリップエンドを肘や脇につけないようにした状態でしか機能しないと思っています。高活性時の引き込むようなアタリばかりなら良いのですが、イカメタルゲームにおいて、大半のアタリは繊細なものです。
そして、40号以上を手(手首)だけで支えてアタリを取るのは現実的ではありません。深場&急流でヘビーウェイトとなると、手元にかなり負荷がかかります。
なので、必然的に手感度でアタリを拾えるのは軽い号数までかと思います。
20号~30号程度までなら、ショートレングスも相まって手感度重視のスタイルにマッチしていますが、50号前後では難しいでしょう。
結論としては、軽いオモリ使用時には手感度のロッド(30号程度まで)、重いオモリ(40〜50号前後)では目感度のロッドだと思います。
ティップカラーの視認性はどうか?

ガイド固定用のコーティング部分が橙色になっているだけなので不安でしたが、ショートレングスでティップが近くにあることも相まって、個人的に視認性は良いと思いました。
ちなみに私はロッドをカスタムすることに抵抗がないので、曲がりなどが気に入れば、ティップは自分で塗装してもいいなと考えて購入しました。
ロッドの曲がりについて

ロッド全体がしなるように曲がるロッドで、ショートレングスながら、全体を使って負荷をうまく分散させているなと感じました。
対応ウェイト上限の50号を超える60号をシャクったときでも、折れそうなどの危うさは感じませんでした。
細身ですが、重い号数使用時でも安心感があります。
とは言え、急激に過剰な負荷が掛かるような派手なシャクリ方は控えるべきです。常識的な範疇での負荷の掛け方に留めておきましょう。
また、5ft11inながら、有効レングスは釣りに不自由ない長さが確保できています。これはロッド全体に張りがあって、曲がりすぎて短くなるという事が無いからでもあります。
なので、短い竿で曲がっちゃったら船べりに近すぎて不安…という心配は無用です。
全長1804mm(5ft11in) ショートレングスのメリット

ショートロッドのメリットはいくつかあります。
個人的に一番のメリットは、軽快な操作性だと思っています。
60号オモリを激流の状況で使ってみましたが、驚くほど操作性がよく、ショックを絶妙に吸収してくれる曲がりも相まって、腕や体全体が疲れませんでした。
同じショートロッドでも、単純に掛け調子で硬いだけのロッドではこうはいかないと思います。50号前後のウェイトでもこれだけ操作性が良く軽快なのは、ロッドのバランスが優れているからに他なりません。
なので、他の釣り人が「重たい」「重くてイカが付いているのか分からない…」と言っている中、特に苦労することなく釣りができました。
2つ目のメリットは、穂先が近くて見やすい事ですね。
船や釣座によっては十分な光量が無く、薄暗かったりなど、様々なシチュエーションがありますが、そういった状況でも、単純に穂先が近いと長竿に比べてかなり見えやすいです。
まとめ

夏時期の潮がぶっ飛んでいる時に、50号前後のウェイトを軽快に操作できるのがこのロッドの強みです。
個人的にはメインよりサブのロッドとして持っておくと良いかなと思いました。