理解するために作る

そもそも何故作ってみたかというと、グラストップ特性とか、色の視認性とかを知りたかったから。
市販のロッドを何本も買うよりは、自分で色塗ったり調整入れたほうが色々安上がりに試せていいよねって話。
適当なロッドを繋ぎ合わせてるだけなので、素管にグリップつけてガイドつけて〜じゃなく、簡単なカスタム。
昔買ったダイワのハードロックXのグリップ側と、鱒レンジャーみたいな釣具屋で売っている安いグラスロッドを繋げただけ。
リールシート下からグリップエンドまでが短かったので、適当なボロい投げ竿をバラして延長。脇に挟める程度の長さにした。
ティップの色と太さでの見やすさの違い

ダイワのN65LB-GSと交互に使ったりして、現場で太さやカラーによる見え方の違いをいろいろ検証しているんですが、まあぶっちゃけそんな変わらないかなって感じですね。
カスタムロッドの方はシマノのウキウキトップをパクった配色にしてみたんですが、1回目のテストでは赤と黄色だけ交互に塗って、中間の黒いラインは入ってなかったんですが、現場で使ってみて、もっとピッチが細かい方が見やすいよねってなったので、1色の中間に黒いラインをいれたら格段に見やすくなりました。
今回は下地に白を塗ってから、上に蛍光色を乗せてます。めちゃめちゃ見えるんですけど、発色が良すぎて乱視の自分だとかなりボヤける。そろそろ眼鏡を新調しないとなぁ・・・。
カーボンソリッドティップとの違いはどこにあるのか?

グラストップの利点は垂れ下がったグラスがアタリを大きく伝えてくれる事と、乗せ調子気味にイカに違和感を与えないことかな~と思ってるんですが、仮にカーボンソリッドティップでも、同じくらい枝垂れていた場合、繊細なアタリの出方に関しては結局同じなのでは?と思っていたんですよね。でもそれが釣行を重ねるごとに違うような気がしてきています。
カーボンの方がここまで枝垂れるかは置いておいて、カーボンソリッドの方はよりアタリがシャープな気がしますね。逆に言うとグラスは若干鈍感な感じがします。ただこれは、ティップ・ベリーの曲がりの頂点の部分がグラスなのかカーボンなのかによって大きく変わると思っています。
さて、具体的に鈍感とは?と聞かれると、なんとも文章化するのが難しいんですが、イカが触った時のティップのレスポンスの速度ですよね。要は反発力、曲がったティップ・ベリーが戻ろうとする力がカーボンソリッドは強いので、イカが触ったかどうかしたときに、上下のレスポンスが早い感じがしてます。
あと、カーボンソリッドティップのロッドって、適正ウェイトの幅が結構狭いんですよね。「いや別に全然使えるだろ」って思うかもしれませんが、やはり30号が一番気持ちいいセッティングのロッドで25号や40号使うと、ティップからベリーにかけての入り具合が違ってしまって、一番美味しい所がスポイルされた状態になるんですよね。
ハードソリッドの場合だと、過剰なパワーにセッティングされている感じがして、ティップが枝垂れてアタリが明確って感じの味付けではないんですよね。
そして今現在、 私の浅い経験からから考え出した事なので間違っているかもしれませんが、自分が思っている一番いいんじゃないか?と思うグラスティップのロッドとは、“アタリに対して上下のレスポンスが良いグラスティップのロッド”これが最強なのでは?と思ってます。
今私が作ったカスタムロッドを見てみると、2ピースの上側が全部グラスなので、曲がってる部分って全部グラスなんですよね、これって戻ろうとする力がグラスなので弱いんですよね。グラスティップのロッドで一番大事なのはたぶんここだと今感じていて、この曲がりの頂点の部分がカーボンだったら最強なんじゃないかな?真っすぐ枝垂れたグラストップは、アタリを明確に表現するための棒で、実際にそれを効果的に機能させるのは、枝垂れたグラスの根本の曲がりの頂点の部分の素材なのではないかな?って事。
グラスだからよく入るんで、乗せ調子としてはいいのでは?とも思ったりしたんですが、やはりグラスティップは目感度に全振りするのが好みです。入りに関してはロッド全体のパワーセッティングと調子でカバーできるかなと。
ダイワのN65LB-GSも上の写真を見てみると、何号を吊るしてたかは忘れちゃいましたが、曲がりの頂点が継の部分よりちょっとグラス側になってます。まあロッドの構え方にもよるんですけど。これがグラス側じゃなくて手前のカーボン側だったとしたら、上下のレスポンスがもっと早くなって、しかもグラスの特性であるアタリを大きく見せてくれるって部分も相まって最高なんじゃね?って思います。
シマノのウキウキトップは使ったことないんですが、もしかしたらこういうセッティングになってるんじゃないかな?と想像してます。リミテッドの解説文でも”穂持ちからベリーにかけては硬く仕上げてあるので”と書いてるので、かなり自分の理想に近いセッティングになってるんじゃないかな~って感じます。
いや~欲しいですねリミテッド。
ロッドを知ることは楽しい

正直、ロッドビルディング自体は面倒くさい事が大嫌いな性分なので楽しくはないんですよ。
ただ、”物事を理解する”ってのを自分は一番楽しいと感じるタイプの人間なので、今ロッドのカスタムに関してはいろいろ発見なんかがあって楽しいんですよね。
理解する=成長してるって事だと思っているので、釣りでもなんでも、自分が成長し続けている限り、その趣味を飽きずに無限に楽しめるんだろうなって思ってます。