[夢枕獏] 大江戸釣客伝【釣り読書】

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釣り読書
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「大江戸釣客伝」

という魚釣りを題材にした小説を読んでみました。上下2巻で完結。

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釣り人目線で読む大江戸釣客伝

釣りがテーマの小説ですが、内容的には歴史小説+釣りといった感じです。第5代将軍徳川綱吉によって出された悪法「生類憐れみの令」の時代。江戸時代のお話です。

主人公は日本最古の釣り専門書「何羨録」を記したとされている武士「津軽采女」。松尾芭蕉の弟子である俳諧師の「宝井其角」。絵師の「多賀朝湖」。概ねこの三人を中心に物語が進んでいきます。

釣り人目線で読んでみた感想としては、実に釣り人の心中や機微がよく書かれているな〜といった感想です。著者の夢枕獏もかなりの釣り師のようで、釣り人にとって、「ほんとそれな~。あるある〜」みたいな心情が巧みに書かれています。

舞台は江戸なので東京湾の釣りです。作中の釣り物は、ハゼやキス、シーバスにヒラメなど、瀬戸内でもお馴染みのターゲットばかり。当時の釣り方なども読んでいて面白いところですね。

歴史小説はあまり好みのジャンルではないんですが、釣りと絡めてくれれば面白く読むことができました。ただ史実に沿って?物語が進むので、「この先どうなってしまうんだろう?」といった先の見えなさは無いですね。作中でも先に結末が書かれている部分もあるので、その辺りのワクワク感は無いです。

釣り師が暇つぶしに読む本としては結構オススメなので、是非スマホのKindleアプリとかで読んでみてください。わからない単語とか選択して即調べられるので、紙媒体で読むよりオススメ!

しかし、個人的には著者のあとがきの「夢の釣り宿から」がこの本で1番ニヤッとした部分ですかね(笑